宮川内科・胃腸科医院
院長ご挨拶
診療案内
最新情報
スタッフ紹介
院内設備
Dr宮川の注目コーナー
胃癌・大腸癌検査
ピロリ菌除菌
潰瘍・逆流性食道炎
炎症性腸疾患
過敏性腸症候群
高血圧・糖尿病・健康管理
予防接種
提携病院
トップページ
宮川内科・胃腸科医院
〒305-0051
茨城県つくば市
二の宮2丁目2−26
TEL 029-855-8777
Dr宮川の注目コーナー
健康寿命を延ばすために
まず、平均寿命と健康寿命の違いについて知っておきましょう。
平均寿命とは?
ある集団に生まれた人間が平均して何年生きられるかの期待値のことをいいます。
健康寿命とは?
日常的・継続的な医療・介護に依存しないで、自分の心身で生命維持し、自立した生活ができる生存期間の事です。
じつは、平均寿命と元気に過ごすことのできる健康寿命の間には約10年の差があるのです。なので、健康寿命を寿命までどれだけ近づけられるかが鍵となってきます。
そこで、健康寿命を延ばすために大事になってくるのがフレイル予防です。
まずフレイルって何?
フレイルとは虚弱を意味し、年をとり筋力や認知機能、社会とのつながりなどが低下した状態の事をいいます。健常から要介護へ移行する中間の段階で、多くの高齢者はこのフレイルを経て要介護状態へ進むと想定されています。
フレイル予防は何をすればいいの?
1:栄養(食・口腔機能)
バランスの良い食事、よく噛むことも重要です。低栄養は、フレイルを起こす最大の要因となってきます。
2:運動
筋力の低下を防ぐことで、転倒・骨折で寝たきりになるリスクも軽減されます。
3:社会参加(趣味・ボランティアなど)
社会参加の機会が低下するとフレイルの最初の入り口になりやすいことがわかってきました。地域のボランティア活動に参加したり、趣味など自分に合った活動を見つけてみましょう。
どれか1つだけすればいいというものではありません。うまくリンクさせ自分の生活サイクルに組み入れていくことが大切です。
皆さんも、この3つのポイントを心掛けてフレイル予防を行い、健康寿命を延ばしていきましょう。
(2019年10月21日)
肺気腫・COPDとは?
肺気腫やCOPDという言葉を皆さんご存知でしょうか?
もともと肺気腫として知られていますが、現在は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)と呼びます。この病気は、煙草の喫煙によって起こり喫煙量が多い人ほど発症しやすい病気ですが、実際に煙草を吸っていなくても周りの人が吸っている煙(副流煙)を吸ってしまっても肺が傷つき発症します。肺気腫(COPD)は、何年もかけてゆっくり進行しけっして急激に起こるものではありません。煙草によって肺や気管支が傷ついたことにより息を吐く途中でふさがり上手く息を吐ききれなくなって呼吸機能が落ちてしまいます。その為、息切れの症状がでます。その他の症状は、頻度は高くはありませんが咳や痰などの症状もでます。中には、症状が出ない方もいます。症状が悪化すると酸素が取り込みにくくなるため酸素吸入が必要になり在宅酸素療法が必要になる方もいます。
COPDの治療は、根治治療ではなく姑息的治療になり悪化を防ぎ症状を改善します。
煙草を吸っている人は、ふと我に返ってみると咳や痰が日常茶飯事なことが多いのではないでしょうか?実はすでにCOPDになっている可能性もあります。一番の予防治療は、禁煙です。
見た目では判らない肺の健康を知るヒント「肺年齢」を一度測定してみてはいかがでしょうか。
(2020年2月3日)
フレイルとは 1
皆さん、フレイルという言葉を知っていますか?近年、高齢化が進む中、フレイルと言う言葉を多く聞かれるようになってきたのではないでしょうか。フレイルとは、「加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能に障害が生じ、心身の脆弱性が出現した状態ではありますが、一方で適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態」とされ、健康な状態と日常生活でサポートが必要な介護状態の中間を意味しています。多くの方は、フレイルを経て要介護状態に進むと考えられています。フレイルに早く気付き、治療や予防することが大切です。
フレイルの基準には、さまざまなものがありますがFriedが提唱したものが多く採用されています。Fried基準には5項目あり、3項目以上該当するとフレイル、1〜2項目該当した場合は、フレイルの前段階(プレフレイル)と判断になり該当0の場合は、健常となります。
<基準の5項目>
@体重減少(6ヶ月で2〜3s以上の減少)
A疲れやすい(何をするのも面倒で週3〜4日以上感じる)
B歩行速度の低下
C握力の低下
D身体活動量の低下
フレイルには、身体的な変化だけではなく、気力の低下などの精神的な変化や社会的なものも含まれます。
フレイルの状態になると、死亡率の上昇や身体能力の低下が起き、また、何らかの病気にかかりやすくなったり、入院するなど、ストレスに弱い状態になります。入院することで環境の変化に対応できずに、一時的に自分がどこにいるのかわからなくなったり、自分の感情のコントロールができなくなることもあります。転倒による打撲や骨折、病気による入院をきっかけにフレイルから寝たきりになってしまうことがあります。この状態に家族や医療者が早く気付き対応することができれば、フレイルの状態から健常に近い状態へ改善したり、要介護状態に至る可能性を減らせる可能性があります。
(2020年4月14日)
フレイルとは 2
フレイルの原因には・・・
1 加齢に伴う活動量の低下と社会交流機会の減少
2 身体機能の低下
3 筋力の低下
4 認知機能の低下
5 昜疲労性や活力の低下
6 慢性的な管理が必要な疾患にかかっていること
7 体重減少
8 低栄養
フレイルの進行は・・・
加齢に伴う変化や慢性的な疾患によってサルコペニアとなり、筋肉量・筋力の減少によって基礎代謝量が低下すると、1日のエネルギー消費量が減り食欲が低下し、食事の摂取量が減少して低栄養となります。サルコペニアは、筋力の低下、昜疲労性や活力の低下を引き起こし、身体機能、認知機能の低下や精神的な面の低下も加わると、活動量が低下し、日常生活に支障をきたすようになります。日常生活に介護が必要な状態となるとますますエネルギー消費量は低下し、食事量が低下して低栄養となり悪循環を繰り返し、フレイルは進行していきます。
治療には・・
1、薬物療法(認知機能の低下・骨粗鬆症)
2、レジスタンス運動
・スクワット
1.両足を肩幅に開いて立ち、椅子の背や机などを持ちます。
2.背中が丸くなったり、踵が浮いたりしないようにお尻を下にまっすぐおとします。
3.大腿の前に力が入っていることを意識しながらゆっくり10回行う。
・上体起こし
1.両膝を立てて仰向けに寝ます。両手は頭の後ろで組みます。
2.おへそを覗き込むように頭を持ち上げます。
3.お腹に力が入っていることを意識しながら、ゆっくり10回繰り返します。
・ランジ
1.片足を前に出し膝を曲げて体重をかけていきます。
2.1の状態からゆっくり元に戻します。足を入れ替えて交互に10回行います。
3 食事療法(バランス良い食事)
予防をするには・・・
1 タンパク質・カルシウム・ビタミンDを含む食事
2 ストレッチ・ウォーキングなどの運動
3 身体の活動量や認知機能をチェック
4 感染予防(ワクチン接種)
5 持病のコントロール(主治医と相談)
6 手術の後の栄養・リハビリなど
高齢者は、加齢による身体的な衰えに加えて、定年退職、子供独立、親しい人との死別など、社会的な役割の変化が訪れます。社会的地位や親としての役割、家族や友人を喪失する経験は、気力や活力を失うきっかけともなります。社会とのつながりを持つことが億劫となり、家に閉じこもりがちになると、生活面や精神面など他の側面までもが低下をきたし、ドミノ倒しのようにフレイルが進行し、重症化していってしまいます。そうなる前に自分が得意なこと、できることを見つけて生きがい、やりがいを見出すことで自身につながっていきます。そうすることで活気や気力も沸き、いきいきと生活することで心も体も元気になります。今回フレイルについてまとめてみましたが、皆さん一人ひとりが主役となって、いつまでもいきいきと前向きに暮らし続けるために、フレイルの予防について考えていただく良い機会になればと思います。
(2020年4月14日)
誤嚥性肺炎について
誤嚥性肺炎は、皆さんご存知だと思いますが、もう一度予防について考えてみませんか?
物を飲み込む働きを嚥下機能と言います。通常は、物を飲み込む場合、口から食道に入りますが、誤って気管に入ってしまうことを誤嚥と言います。誤嚥性肺炎は、嚥下機能が低下したため唾液や食べ物、胃液などと一緒に気管に誤って入ってしまうことで発症します。
発症しやすいのは、嚥下機能が低下した高齢者や脳梗塞後遺症、パーキンソン病などの神経疾患、寝たきりの方に多くみられます。
原因には、肺炎球菌や口腔内の常在菌である嫌気性菌が多いとされています。
高齢者や神経疾患、寝たきり状態の人は、口腔内の清潔が十分に保たれていないこともあり、口腔内で肺炎の原因となる細菌が増殖しやすく栄養状態が不良であることや免疫の低下なども発症に関係します。他には、嘔吐などで食物や胃液を一度に多く誤嚥をして発症することもあります。
症状は、発熱・咳・膿のような痰が典型的な症状ですが、これらの症状がない場合もあります。何となく元気がない、食欲がない、喉がゴロゴロとなるなどの非典型型の症状もみられることが多いのが誤嚥性肺炎の特徴です。
診断には、胸部X線で肺炎像の確認し、血液検査で炎症反応や白血球増加を確認します。
治療には、抗菌剤の薬物療法が基本となりますが、呼吸状態や全身状態が悪い場合には入院となります。
誤嚥性肺炎は、慢性的に繰り返し発症することもあり予後不良の場合も少なくはありません。
生活の中で注意することは、口腔内の清潔を保つことや禁煙、誤嚥防止のリハビリ、食事の摂り方や姿勢です。食事は、飲み込みやすくすることが大切で固形物が飲み込みにくい、水分が飲み込みにくいなどの個人差がある場合には、それぞれに合った工夫が必要です。食事は、噛む楽しさも大切なので細かくしすぎないよう調整したり水分を摂る時にむせるようであればとろみをつけたりして飲み込みやすいようにする。料理内容に合わせ調理法の工夫も大切です。食事をする姿勢も食後の姿勢も大切です。
肺炎球菌のワクチン接種を受けることをお勧めします。
(2020年8月18日)
|
1
|
2
|
3
|
4
|
5
|
6
|
7
|
8
|
9
|
10
|
11
|
12
|
13
|
14
|
15
|
16
|
17
|
18
|
Copyright(C) 2025 宮川内科・胃腸科医院. All rights reserved.
本サイトのすべての文章や画像などの著作は「宮川内科・胃腸科医院」に帰属します。